2017年6月29日木曜日

お遍路手記(第12信)



(遅れましたが、平成29529日に行ったお遍路の掲載です)


お遍路に行ってきました。

今回は、第80番札所 白牛山千手院国分寺 から 第88番札所 医王山遍照光院大窪寺 までの9ヶ寺にお参りし、めでたく結願となりました。

わが家の檀那寺では、現在のご住職がお四国巡りを始めて9巡目のお遍路でした。そして、今回の「日帰り四国八十八ケ所霊場巡拝」の参拝は記念すべき「四国霊場 開創1200年」の年、平成26912日の第1回目から数えて12回目で、足掛け4年を経て「結願」となりました。

80番札所国分寺には、私達の先達(旦那寺の副住職)が京都で修行をしていた当時の同期のお坊さんがいらっしゃって、国分寺ですすめている「大日如来建立計画」のご説明がありました。お話の中で、修行当時の檀那寺の副住職のお人柄について大層お褒めのお言葉をいただき、参拝者全員にとってとても嬉しいお話でした。 

 80番 国分寺

毎回、ほとんど同じメンバーで大型バスで参拝したのですが、ありがたいことに添乗してくださる方はいつも同じ「巡礼のベテラン」の添乗員さんした。毎回私ども参拝者の面倒を細かく見て下さり、私達の仲間のような存在で、本当に助かりました。


私自身は、興味本位で始まった「日帰り四国八十八ケ所霊場巡拝」を完遂できるかどうか、当初は多少不安でしたが、第1回目から第12回目(最終回)を迎えた今回まで、毎回新しい気持ちで参加でき、不思議なことに次第に楽しみとなり、飽きることがありませんでした。
 88番札所 大窪寺に
(結願の御朱印を白衣に押してもらったので、
白衣は着用していません。白衣は御朱印を乾燥中です)


この霊場巡拝は、普段の生活では味わえない何かを感じさせてくれ、思い出させてくれる「特別な空間そして時間」でした。多くの初対面の方々ともすぐに懇意になれ、同じ檀家としての仲間意識も回を重ねる度に強くなったように感じられます。

団体行動のため、参拝初期は各札所でのお参り作法も判らずに混乱もありましたが、次第に落ち着き、次第に回りの様子を確認しながらお参りできるようになり、納経(読経)の声も皆に合わせることが出来るようになってきました。本当に気持ちの良いお参りができました。 

巡礼中で私が一番好きだった時間は、各札所のでの納経(読経)が終わった直後、先達(副ご住職)が合掌したまま数十秒の間「沈黙の時間」を取って下さったその「間」でした。この「数十秒」の短い時間に、「鳥の鳴き声」「風の音」「雨の音」「他団体の参拝者の読経の声」などが耳に心地よく届き、さらに「線香の香り」が気持ちを落ち着けてくれ、心に「静寂」が訪れます。この「静寂」な時間では、自分に素直になることが出来、「心に浮かぶ自然な思い(願い)」を御仏に祈る時間帯となっていきました。                             


84番 屋島寺

  
84番 屋島寺にある蓑山大明神 (両側はタヌキです)


 このたび「四国八十八ケ所霊場巡拝」の結願を迎えたものの、その「達成感」と同時に終了した「寂しさ」も感じています。

次回は「高野山奥の院御礼参りと壇上伽藍参拝」が11月に予定されていますが、四国を一巡するという意味合いで、第1番札所霊山寺へまずお参りしてから高野山へ御礼参りに行くのが最近の通例になっているようです。

また、いつものみんなと参拝することを楽しみにしています。


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